でしょうかな

カランジルのでしょうかなのレビュー・感想・評価

カランジル(2003年製作の映画)
3.7
ブラジル、サンパウロのカランジル刑務所。大幅に定員を上回る人員が収容されたその刑務所は、半ば囚人たちの王国だった。医師は、治療のため訪問する中で、囚人たちと親しくなり、時には便宜を図るまでの関係を築くが…。

本作は、かつて実在したカランジル刑務所に通っていた医師の回想録を映画化したものである。その刑務所は、内部では不道徳が蔓延っているが、それなりの規律もあり、小康状態が続いていた。中盤までは、様々な囚人の過去や現在を、生々しく詳細に振り返っていく。主人公の医師同様、囚人たちに同情や親近感を覚えるようになる頃、突如として秩序が崩壊する。この落差と衝撃には愕然とするほかない。ただ、前半は前半で面白いが、2時間は流石に長い。
でしょうかな

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