peachfiz

ジャンクフードのpeachfizのレビュー・感想・評価

ジャンクフード(1998年製作の映画)
3.8
いわゆる不良映画ぽいのではと思っていたら全然違った。まず最初の隠しカメラで撮ったかのような粗い映像。朝。お婆さんの日常が映し出される。ここですでに普通じゃない。見てはいけないものを見てしまっている感じ。実際は演じているところもある模様。ラリ女、彫師、外国人レスラー、娼婦、パキスタン人、チーマー。彼らの何人かは集まり夜から朝にかけてともにいる。エレファントソングでは死体は土に埋められるが、ここでは遺骨が海にばらまかれる。そしてそれぞれが散り散りに、そしてお婆さんは朝を迎える。国籍に囚われない世界の心地よさもそうだが、どうもこの朝から夜、夜から朝にかけてさまざまな人間がさまざまな生活をしている24時間のありかた、そのありのままのありかたに、なんだかものすごく驚かされている。何かからはみだしてしまった人、何かが不足している人たちの物語(お婆さん含む)。メイキングでの麻薬はガンガンやればいいと言い切っているのもいい。
peachfiz

peachfiz