郵便配達は二度ベルを鳴らすの作品情報・感想・評価

「郵便配達は二度ベルを鳴らす」に投稿された感想・評価

kyon

kyonの感想・評価

4.0
白のラナ・ターナーに惚れた。

同名小説が原作でたくさん映画化されているけれど、古典作品で衣装といえばこちら。当時日本未公開だったみたい。

ロスの郊外のダイナーを舞台にオーナーの妻コーラに一目惚れしたフランクが彼女と不倫しやがてオーナーを殺害、そして現在に至るまでの回想式で進むフィルムノワール。

大きく2つの構成に分かれていて、
オーナーのニックが死ぬまでが前編、その後の裁判や2人の行方までを描いたのが後編。

何が面白いかって、
やっぱりフィルムノワール的な回想形式だからこそ、フランクを通してみたコーラが美しいこと美しいこと。

多分照明とかにも力入れていて、コーラ役のラナ・ターナー、かなりハマリ役。

しかも声色優しい感じだったんだね笑

そしてコーラは悪女といえば悪女だけれど、実際作品を通してみるとそこまで過激な感じはなかったなぁ。

特に衣装戦略が上手くて、デザイナーが女性のアイリーンだったからなのか、コーラは基本的に全身白コーデなのね。

で、イレギュラー的にコーラが黒を纏う場面が3つあって。
夫のニックとの未来を憂いで自殺しようとしたとき、母親の死で喪に服しているとき、そして告発状をネタにゆすられていたとき。

多分コーラにとって心情の変化が起きたとき、あるいは転機みたいな瞬間に黒が挟まれるのだけど、それがすごく印象的で白黒映画では効果的だなと思った。

あとは口紅を塗る仕草が度々登場するんだけど、小さなセックスアピールだなぁって。キスを誘う瞬間、切ないながらそれはフランクと出会ったときと別れるときに反復されたんだけれど。

展開が二転三転と転んでいって、テンポがスムーズで良かった。

ハリウッドのフィルムノワールは、やっぱりヨーロッパと同様にリアリズム的な死を迎えたり、あるいは非情な結末で終わる作品ももちろんあるけれど、その一方で愛ゆえに、みたいななんだろう、観客に感情移入してもらう余白が意識的に作られているね。

プロダクション・コードの兼ね合いで、あからさまなセクシーすぎる悪女は描きにくいからラナにあえて白を着せたというエピソードもあるように、スターが出ている以上、ヒットさせるための工夫がなされているなと思いました。
風来坊のフランクは、アメリカで放浪していた。

ある街で「求人募集」の看板のあるドライブインが目に留まり、ニックと言う初老のオーナーからも懇願され雇われる。

そこには、若い美貌のコーラと言うオーナー婦人が。

フランクは、コーラに一目惚れ。最初コーラは、フランクを嫌がっていたが、やがて二人は恋に落ち、ニックが邪魔になり・・。

前半のドラマと、後半のドラマがガラリと変わり、フランクとコーラの気持ちの変化と環境の変化が面白いです。
ニックの悲劇から、ラストに向けて話が進む中に検事サケットの影が・・。

そして、最後のフランクのセリフが、この作品の大事なタイトルを・・。

この作品、リメイクが多くてこの1946年版以前にも2作、後にも1981年版が。

実話に基づく作品だったんですね。

このレビューはネタバレを含みます

何とも切ない幕切れだね。
だけどラストのフランクの笑顔が良いんだよね。

1度目の殺人計画は猫のせいで失敗。
2度目の殺人計画はとりあえず成功。

フランク。
1度目の裁判は無罪放免。
2度目の裁判は殺人罪で起訴。

1度目はコーラ。
2度目はフランク。
二人とも[死]をもってニックへの罪を償うことになる訳で。

コーラにもフランクにもベルは二度鳴ったね。

さらにフランク。
2度目のコーラ殺しは無罪でも、
1度目のニック殺しで再逮捕。

海で愛を確かめ合ったのも2度だったね。
2度目のあとすぐ、あの事故とは...

コーラが手紙をレジに入れたのも2度。
1度目はニック宛に。
2度目はフランク宛に。
このフランクへの手紙が決め手になるというのは皮肉な結末だったよね。何とも切ない。
ヴィスコンティ版も面白くはなかったけど、あの作品のネオレアリズモ的質感の後だとこっちがまるで平凡に思えて困るから、あれはあれで良かったのかもしれないと思えてきた。

それにしてもラストもこっちは全然強烈に思えなかったから、その点でも普通に見劣りした。
ひでG

ひでGの感想・評価

2.5
ジャックニコルソンのリメイク版を見たことがある。ヴィスコンティのも含めて3度も映画化されている理由がイマイチ解らない。

まあ、そーなるだろうなって、結論に落ち着くし、このストーリーのどこに普遍性があるのか。

流れ者の男が地方の食堂で雇われ、その妻と不倫する
その先は、、、

この夫婦どう見ても不似合い。旦那はボッコリオヤジ。人は良さそうだが、歳や見た目は冴えない初老。
一方、コーラは色香を全身で漂わせる美女

この旦那の行動が不可思議。流れ者と奥さんをあえてくっつけようとしているとさえ思える。

そんな異質な愛情を前面に出すと、面白いのになあと思いつつ、
物語は、不倫の行き着く、ある行動へ、
そして、裁判の場へと展開していくのだが、
裁判シーンになると、まあ時代的なこともあるだろうが、俄然リアリティというか、緊迫感というか、トーンダウンして、
私の興味も薄れていった。

2度目の郵便配達も、分かったような分からないような、、

奥さんを演じたラナ・ターナの美しさでどうにかラストまで見れたというか感じかな。
2018.5.7
イタリア版の方かと思ってたら英語を話始めてアメリカ版だと気付いたももくりです。

タイトルが気になっていて「熱いトタン屋根の猫」や「ガス燈」みたいに隠喩的なタイトルになっているのかと思って鑑賞してましたけど、イマイチ分からず笑 どんだけ理解能力が乏しいんだ(涙) でもでも!ハラハラというか緊張感は伝わってきて良作だと思います。タイトルの意味が分かった時にもう一度採点できると思います。
kotan

kotanの感想・評価

3.5
ラナ・ターナーの色気!!
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