こぅ

悪の力のこぅのレビュー・感想・評価

悪の力(1948年製作の映画)
4.2
M・スコセッシ監督のフェイバリット作品で、
エイブラハム・ポロンスキー監督による
【サスペンス】。

不正数当て賭博を題材にしながらも中身は、
骨太な【ギャング映画】で、【兄弟愛】の物語。

モノクロ作品の中でもコントラストが特に際立って
いる印象。

コンパクトな脚本はテンポが良く、善悪ハッキリ
としたキャラ設定も無駄が見当たらない。

不正でもどうにか兄を助けたい、何を置いてもそれ
を率先するという兄思い、胴元タッカー夫人、
エドナ(マリー・ウィンザー)の誘惑に目もくれ
ず、純真でも芯は強くしっかりしているドリス
(ビアトリス・ピアソン)に心開いてゆくジョーの
キャラに好感が持てる。
そのドリスとのシークエンスは、緊迫したドラマの
安らぎのアクセントになっている。

静 シークエンスのカット割は少なめだと思ったが
、ガサ入れシークエンスなどの 動 では効果的に
割っている。

また、カメラワーク云々よりも、印象に残る場面が
豊富。
・エドナの登場。
・ドリス同伴のタクシー停めて、◯◯で◯を買い、
釣り貰わず投げ渡す。
・エレベーター前のインテリアに◯◯◯をヒョイと。
・電話の◯◯を知り、恐る恐る確認する。
・事務所への侵入者〜誰も居ないウォール街を歩く
ロングショット。
・バーでドリスと飲んでいる時に新聞で、ニュース
を知る。
・クライマックスのタッカー家での緊迫した
三つ巴の撃ち合い。

ジョーの◯◯を逆利用したのが上手い。
・兄に会いにどんどん下りて行くジョー。

忠告を無視し続けたジョーの決断にも後悔の念と
兄弟愛が表れているラスト。


観れば観るほど味が出てきそうな映画だ。


今、リメイクするとしたら、、
主人公ジョー役は、タロン・エガートンがしっくり
きそうと想像した。
こぅ

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