燕鷲

もっとしなやかに もっとしたたかにの燕鷲のレビュー・感想・評価

3.5
以前、この映画を知人に「まあ、とりあえず森下愛子が色々な意味でヤバいから観ろ」とだけ言って紹介したことがあります。

俺、間違ってないよね?



家族という虚構と、その呪縛。新しい生き方について模索する人々の実態を、藤田敏八は穿った見方で描いてみせる。
緩やかに崩壊へ導いていく森下愛子の(腹が立つほど可愛い)野良猫っぷりと、再生を願い奔走する奥田瑛二の最期が印象的。
男がどう足掻いたところで、少女の持つ“しなやかさ”と“したたかさ”の前では何の理想も結実しないのであった。
燕鷲

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