竜平

スウェプト・アウェイの竜平のレビュー・感想・評価

スウェプト・アウェイ(2002年製作の映画)
2.0
とある金持ちグループが船をチャーターし出発する海上旅行、とそこで重大なトラブルが起きてしまう。彼らの行き着く先とは、という感じの話。

気になっていたガイ・リッチーの初期作品をようやく鑑賞。1974年の映画『流されて…』のリメイクとのこと。先に記しておくけども今作は官能系のラブロマンス映画として楽しむべきなのかなというのが見終えた後の感想。主演が歌手のマドンナで、この主人公の女性が見るからに高飛車で傲慢、とにかくめちゃくちゃ性格がわるい。気分わるくなるほどに。そんな彼女らにこき使われるのが船の世話係の男で、この二人がやがて思わぬ事態に見舞われる、という内容。コメディのようで、描写はそうでもないけど所々ちょい生々しくもありつつ、なんか中盤あたりからどーゆーテンションで見ればいいのかわからなくなってくる。まぁ言ってしまうと、わかりやすいトラブルに典型的な展開。わるく言えば、かなり「ありがち」なストーリーと流れ。ちょっとしたドキドキ感はあるものの、にしても全体的に平坦で退屈、というか人物の背景やら動機やらも薄いが故に、共感も皆無。ラストは本来グッときていいような展開なのに、これも人物に入り込めないが故に、「そっかー」くらいの感じで終わってしまったってのが正直なところ。

ガイ・リッチーと言えば今作より前の2作品でも垣間見れるような「節」(個人的にはこれがお気に入り)を持ちつつ、また今や大作をも手掛ける監督となっているけども、こんなに地味、というか掴みどころのない映画も撮ってんだねーなんて。まぁ何にせよ彼の作品は全部見ようと思ってたもんで、後悔はない。映画監督に歴史あり。おしまい。
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