感化院の車が雪山で事故に遭い、護送されていた5人の問題児たちが脱走する。
ロッジで冬を楽しく過ごそうとしていた大人たちに保護されるが、子供たちは彼らを残酷な方法で殺し始め…。
精神病院から脱走した子どもたちが大人を殺しまくるという映画。
原題は『Devil Times Five(悪魔×5人)』。
子供が殺人鬼、というテーマだから、てっきり『光る眼』みたいな宇宙人掛かりか、悪魔掛かりとおもっていたのだが、フツウに殺人鬼でした。
『ザ・チャイルド』的な内容なんですが、シチュエーション的には本作の方がリアルかと。
ほのぼのとしたBGMに子供達のかわいい笑顔、ミスマッチな残虐な行為、今では中々作れない内容です。
意味も無く殺しまくる子供達の、その行動動機が全く見えないところに、正にB級魂が強烈にアピールしている。
なるほど、”埋もれた名作だ”と言われる方も多いかもしれない。
ただ、1974年の作品とかなり古い作品なので、当時は斬新で恐かったかもしれないテーマも、今見るとどうにも古びているように見えてしまう。
ピラニア攻めや、ラストのパーリーシーン等々の残虐描写はなかなかのものなので、若くてホットなホラー監督さんのリメイクで観てみたいところ。
ちなみに子どもの時、エラリー・クイーンの「Yの悲劇」を読んで衝撃を受けた。
まさかこんなことがあるはずがない、と子どもながらに思った。
しかし、酒鬼薔薇の事件があってから、子どもは決して純真な存在ではない、子どもの中にも良心など全く持ち合わせていない者はいる、と知ってしまった。
実際、現代ではコロンバイン高校での大量殺戮事件や、ゲームを買ってもらえなかったと父親を銃で虐殺した子供がいたりしますからね。