だいざる

ぼくのバラ色の人生のだいざるのレビュー・感想・評価

ぼくのバラ色の人生(1997年製作の映画)
4.0
7歳の少年リュドヴィックはある日、自分は女の子になりたいんだと言いだす。初めは好奇心やイタズラ、冗談の類だと思ってまともに取り合っていなかった両親もやがて彼の気持ちが本気である事に気付く。
そんな彼を家族も周りの人々も嫌悪し、彼らの幸せな生活は音を立てて崩れていく。

大人のLGBTを扱った作品は数あれど子供が主人公のこの手の作品は珍しいと思う。
タイトルとは裏腹にシビアで暗い作品。
子供たちの服装など色彩豊かで華やかなのですが、それが華やかであればあるほど、リュドヴィックを取り巻く現状の過酷さが際立つ、ある意味残酷な作りだなと思いました。

私が性同一性障害の存在を知ったのは2001年に放送されていたテレビドラマ「3年B組金八先生(第6シーズン)」だった。
体のつくりは女性であるものの、心は男として生まれてきたために苦悩する生徒が登場した。ちなみにその役を演じたのは上戸彩。
日本では私と同じようにあの作品をきっかけに知った方も多いのではないでしょうか。
この作品も制作された国ではそういう存在になってたりするのかな。そうだと良いな。

性同一性障害。
今では耳にする機会も多く、世間的にも本当少しずつではありますが理解、認知されてきていると思います。
でも、この映画が作られた頃にはまだまだ周りの人々に理解されなかったのだと思う。それは彼らの言葉の端々から伝わってくる。
親でさえも口汚く彼を罵る場面があった事には驚きを隠せず、腹が立ったりもした。でも自分がもし親の立場なら、受け入れられるのだろうかと考えてしまう。
その立場に立ってみないとわからないけど、理解し受け入れるのは簡単なことじゃないと思う。
でも、その子の話を聞き理解しようと努める事だけはしたいと思う。
大きな壁が立ちはだかると思うけれど、それでも自分の子供が自分を偽ることなく生きていけるのなら、親は一緒に戦ってあげないといけないと思うから。