マーティンルイス

チャーリーのマーティンルイスのレビュー・感想・評価

チャーリー(1992年製作の映画)
4.0
数々の名作•名言を残した喜劇王チャップリンの物語。

“愛とは、最も美しい欲求不満だ”

まず、映画と出会った瞬間の、夢に満ちた輝くチャップリンの瞳がとても美しい。
作中でも言及されているように、映画には人の思想を変化させたり、そのきっかけを生んだりという影響力がある。今作でも、チャップリンは、これがキッカケでFBIから目を付けられていた。しかし、いくら影響力があろうと、世界をより良くするほどの力を持ち合わせていない。この無力さを痛感するチャップリンが観ていて心苦しい。彼が葛藤し制作した映画だからこそ、深いテーマ性を持ち現代に残っているのだろう。
そして、時を超えて人々を笑顔にしたあの瞬間こそ、彼の映画に対する情熱と夢が叶った時だと実感させられ、とても印象深い。

チャップリンを演じたRDJの瞳は、喜劇王の豊かな考えや感情を伝えており、心を動かされる。
最初から最後までとても素晴らしい演技だった。

映画という存在•概念を、凄まじい影響力のある芸術へと発展させた、愛に満ちた男の物語。
マーティンルイス

マーティンルイス