「71フラグメンツ」に投稿された感想・レビュー

踊る猫
踊る猫の感想・レビュー
2016/10/25
3.8
挑戦的な作品だ。なんなら挑発的と言っても良いのだろう。一応は大学生が銀行強盗を行い自殺する事件が描かれているのだが、そこに難民や義理の家族、冷え切った関係の夫婦や親子の話が絡み合い、しかしそうした明らかに本筋とは無関係な「断片(フラグメンツ)」を語る意図はあからさまにされない。いや、そもそもミヒャエル・ハネケは銀行強盗の話すら表現したくないのではないか。たまたまこれは観た私が頭の中で偶発的に繋がるパズルのピースの産物であって、人に依っては別のピースの産物が頭の中で繋がるのだろう。ハネケ節とも言える長回しもまた見事で、難解ではあるのだけれど(観終えたあと苦行を強いられた気分なのだけれど)、スジ自体よりショットひとつひとつの鮮烈さが頭の中に残留し続ける。なんの感情も喚起させない、音楽で言えばオウテカの作品のようなものか。
かす
かすの感想・レビュー
2017/04/16
5.0
気づかないうちにハネケの
焼き回しをしていたのだと感激した。
死因や動機には意味はなく
死そのものに意味がある
関係性が気付けない関係性が崩壊していく
すね
すねの感想・レビュー
2017/04/11
5.0
クリスマスの前日。19歳の大学生は銀行で銃を乱射。たまたま銀行内にいた3名が死亡。その後、犯人は自分の車に戻り、頭部を打って自殺する…。(実際に起こった事件)

断片的な映像がパッパッパっと短いものから長いものまで流れてく。何気ないこと、その人にとって大切な1日。

すごい~。おもしろすぎる~。ハネケ作品の中でもかなり好きなほうだよ~。

こういう何気ない日常の中で起きている問題。小さなものから大きなものまで。幸せなことも不幸せかもしれないことも楽しいことも悲しいことも起こってるんだよなぁ…。卓球のシーンとか、あぁ最高だよ~。

様々な人間の日常を描いているんだけど、どれももちろん幸せさ。幸せなんだけどどっかに闇とか不安の爆弾みたいなものを抱えていてそれがいつ爆発しちゃうんじゃないか。ってずっと怖かった。その爆弾ってのは誰にでも当たり前にあっていつ火がつけられるかわからんなぁと思った。

断片的な映像。何気ない会話。音楽少ない。長回し。ラストへゆっくり向かって行く感じ。全てが好みすぎ!
4
の感想・レビュー
2017/03/31
3.6
“感情の氷河化”三部作制覇^^

なんともハネケ的で良かったです。
misato
misatoの感想・レビュー
2017/03/21
3.0
私が好むタイプの映画ではなかったのだけど、興味深い映画だなと思った
何がメインテーマなのかを把握するのに時間がかかる、というよりも多分これは断片(フラグメンツ)としての登場人物や出来事を変に混ぜようとせずにそのまま放置して観客に見せてる感じ でもそれが所々でたまたま混ざり合うような感じに移るのが面白い。混沌とした映画、全くハッピーじゃないし最後まで何かがはっきりするわけでも解決するわけでもない。ただの日常
DORAMI
DORAMIの感想・レビュー
2017/03/09
3.3
世の中の情報は断片だけ、正しいことを知ろうってこと?
Rily
Rilyの感想・レビュー
2017/02/14
4.0

このレビューはネタバレを含みます

卓球のラリーをする青年の長回し。異常なまでに長く、延々と機械から送り出される球をこちらに向けて打ち返すだけ。青年は少しずつ紅潮し息が上がりながらもひたすら打つ続ける。まるでこちらと必死にコミュニケーションを図ろうとしているかのよう。観客はこの単調で何も起こらない長回しに少しずつストレスを蓄積させていき、そしてここまで引っ張ったのならば何か起こるのでは?という期待も増していく。しかしながら一切何も起こらず次のカットに移ってしまうので拍子抜けしそうになる。

この映画は71個の断片の集合体である。それは全ての事象が断片で成り立っている現実世界のことでもあるらしい。悲劇的なニュースもくだらないゴシップネタも、いくら送り手がわかりやすくまとめたもの(=断片の集合体)で伝えたとしても受け手である我々に伝わるのは結局、省略された「断片」に過ぎない。そもそもハネケ監督というのは説明を排し答えを明示しないうえ、傍観する者を巻き込み、受け身でいる者を挑発しコミュニケーションを図ろうとする。つまりその断片の背後にあるものを観客が構築する他ない。

いくらこの映画がある大学生の日常から銀行襲撃、射殺したのち自殺するまでを描いたとしても、マスメディアは「動機は不明」として伝え、最後に何処に立ち寄った、誰と連絡とったなど、結局受けとる情報が「断片」に過ぎない以上、それらを第三者が繋ぎ合わせて彼をそのような行動に駆り立てた原因を解き明かそうとしても、考えは千差万別であり不完全。しかしながらそこにこそリアリティがある。

全てを解明出来たり理解など出来ない、
そういう前提であるならば、

「じゃあどうする?」

そういう次元のはなし、なのだろう。
みそ
みその感想・レビュー
2017/02/05
4.8
ハネケ監督の手グセ。
関連性を持たない人達の日常のフラグメンツ(断片)が、徐々にパズルのように収束していく。

ニュースの当事者と傍観者は紙一重

卓球の長回しに耐えられるかどうかで評価が割れる作品
ゆりりー
ゆりりーの感想・レビュー
2017/02/04
5.0
実際のニュースとかにも未だに重ね合わせてしまうほど生々しく描かれている
多分実際こういう過程を経ているんだろうなあって思いながら見てしまった
まめら
まめらの感想・レビュー
2016/12/28
3.8
 感情っていうのは日々蓄積していって、ある一点を超えると些細なことで決壊して、爆発するものなんだよな……って思う。

 個人的に堪えたのは一人でテレビを見ながらご飯を食べるおじいちゃんと、娘と孫と電話をするおじいちゃん。里親になろうとしている夫婦はアンニを引き取らないでルーマニアの少年引き取るのか? それでいいのか? と思った。ハネケは手元を撮りがち。

 ところでミカドってなんなんだ……。オーストリア人は棒状のものを日本ぽいって思うのかな……ポッキー……。
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