のんchan

ブッチャー・ボーイののんchanのレビュー・感想・評価

ブッチャー・ボーイ(1997年製作の映画)
3.9
アイルランド🇮🇪映画も興味深々。
このジャケが印象的で、フォロワーさんのレビューから是非観てみたくなった作品。
ブラックコメディのジャンルになっているけれど、サイコ物でもある。そしてキリスト教(神父の悪事)や世相をブラックユーモアでぶった斬っている。

脚本、監督はアイルランドの映画監督・脚本家・小説家のニール・ジョーダン。『ことの終わり』『プルートで朝食を』『グレタ GRETA』でも有名✨


1960年初頭のアイルランドの田舎町。少年フランシーはアル中の父と精神を病んだ母との貧しい3人暮らし。楽しみは唯一の親友ジョーとくだらない話をしたり、金持ちの息子フィリップをいじめたり、バカな夢を語り合って過ごしていた。
ある日、母が自殺し父から施設に入れられる。そこを出ると父も病死し、また施設へ戻る暮らしになる。そんな中、ただ1人の親友ジョーから裏切られてしまう。段々とフランシーの精神も不安定になって行き、ずっと目の敵にしていた町一番の高飛車で金持ち夫人のフィリップの母親を殺してしまう....

男性ナレーションがずーっと入り込むが、淡々とした言い方なので、とんでもない凶悪事件をお伽噺にでも変えてしまいそう...これが良いのかどうかは別として。

惨殺な行為を平気で行うのはサイコ野郎だけど、許せることでは決してないけど、フランシーには聖母マリア様が見えている。マリア様は決して突き放さない。そこが救いだったかな。

フランシーの根は決して悪い子じゃないはず、家庭環境、貧困、裏切りが重なって健全な思考が出来なくなってしまった、ある意味被害者であったと思う。

時代は関係なく、このような事件は日常的に起こり得る。どうしたら人々の精神が安定していられるのか?問題は尽きない😔


※聖母マリア役はアイルランド出身のミュージシャン、シネイド・オコナー💫
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