ぬーたん

マージン・コールのぬーたんのレビュー・感想・評価

マージン・コール(2011年製作の映画)
4.0
2011年作品。日本劇場未公開。
これは面白かった!
リーマンショックのアメリカ大手投資銀行が舞台。
豪華というか個性派揃いの俳優ばかりで、海外ドラマ好きなら、嬉しいキャストも!

下々から参りまーす。ほぼ登場順。
若手社員ピーターにザカリー・クイント。
スポックちゃん、オカッパちゃん。
今回は優秀な社員役。
オカッパではないけど、ますます眉毛が濃い。
毛虫に近い、ゲジゲジ具合が何とも気も悪…(-_-;)
今作はこのクイントの製作会社が作った。
ピーターの上司で解雇されたエリックをスタンリー・トゥッチ。
最近では『スポットライト~』名脇役。
イタリア系の顔はどこかアル・パチーノに似ている。
もち、パチーノがずっとかっこいいけど。
そして綺麗さっぱり、ハゲです。そこがまた良いけど。
上司のウィルにポール・ベタニー。
191㎝の長身でイギリス人。
渋い雰囲気の俳優。
仕草・表情が時折、スティーヴ・マックィーンに似て見える。
もち、マックィーンの方がかっこいいけどね。
その上司サムにケヴィン・スペイシー。
ザカリーちゃんと同じでゲイ。
それで色々起こしちゃって…
復帰を願うばかり。やっぱり上手いもの。
いつも悪役が多いし、今回も出だしは悪っぽかったけど、どんどん正義感の強い男になっていく、その辺りが見どころでもある。
あー、これがトップかなと思っていたら、まだまだ。
更にその上、ジャレッドをサイモン・ベイカー。
パトリック・ジェーン!『メンタリスト』
映画で見るなんて『プラダを着た悪魔』以来かも?
どうしても良い人にしか見えないけど、今作ではなかなかのツワモノ。
裸になったら、腕が太く逞しくて、甘いマスクとのギャップが萌え(^^;)
その他、懐かしいメアリー・マクドネル、未だ綺麗です。
ペン・バッジリー、小さいけどカッコいい。
デミ・ムーア、ハスキーな声と色っぽさ健在!最近あまり観ないなあ。
そして、最後に遂にドンが、ドーンと出ます。
今までの俳優さんを蹴散らかし、舞台上のように他を圧倒する!
越前の守がお出まし、桜吹雪が舞いましたわん。
そのチュルドを演じるはジェレミー・アイアンズ。
ドスが効いていながら素敵な声、大袈裟な仕草なのに静かな演技。
やっぱり渋くて素敵なお方♡好き。
ジェレミーファンは必見ですよ。
いつもとは違う演技が観れるよ。

舞台はほぼこのオフィスの中で、会議や会話が延々と続き、その内容もよく理解出来ないし、面白みは少ない。
とにかく分かりにくい話。
最初はサスペンス的な展開を予想したりしたけどそれもなく…。
淡々としてるし、恋愛や家族や友情もなく。
それこそ、『24』のようにリアルタイムに近い感じで、怒涛の一晩を描くという作品。
確かにこりゃ未公開だわなーと納得いく、地味なマイナーな内容。
かなり好き嫌いは分かれるだろうけど、私は面白くワクワクしながら観た。
恐らく、株とかの投資に興味ある方、俳優陣に興味ある方、などには面白いと思う。
権力者たちの欲望と策略、非情なマネー・ゲーム。
部下のキャリアや人間的な正義を想ういたたまれない気持ち。
一晩で様々な人間の本質や心の揺れや現実が垣間見れ、ドキュメンタリー風な展開になっている。
ラストは少々物足りないような気もするが、かえってそれも良かったかも。
良作でした!
ぬーたん

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