皿鉢小鉢てんりしんり

昭和残侠伝 死んで貰いますの皿鉢小鉢てんりしんりのレビュー・感想・評価

3.7
「イノセンス」でバトーが素子をインストールした裸の義体に無言で上着を着せてやっていたが、この映画のラストの男女逆バージョンをやっていたのか。
出会いは銀杏の大木だったが、死と結びつくということかどうか知らないが、遥かに柳を映すことの方が重んじられているようだった。
藤純子が高倉健を泊めてくれるよう頼みに行くのに傘を置いて行ってしまうが、銀杏で雨宿りはできている。まさか戻って来たら、もういなかったという絵のために酒瓶だけじゃ不足とでも言うのか。
店の権利書は仏壇の引き出しです、遺影を見てよく考えなさい、と言われておいて即持ってくのが最高に可笑しくて、高倉&藤純子デートがあっても、この後ろくなことにならないことが分かって見なきゃいけない。
寺田の親分、襲われてる合間に、目の前で名乗られてびっくりしただろうに。どうしても、刺されてしまうな。
殴り込みでドアを開けてくれる人は、どうしたってアクションの起点のために勢いよく斬られてしまうのだから気の毒だ。