チッコーネ

知りすぎた少女のチッコーネのレビュー・感想・評価

知りすぎた少女(1963年製作の映画)
3.5
監督作品の中ではオーソドックスなサスペンス調で、ジャッロと呼ぶほど血塗られた場面はない。
その代わり60'sを生きるヒロインのキューティな存在が前面に押し出され、おしゃれな雰囲気。
冒頭のスネイクスキンコートからナイティ、ディナードレス、そして水着までと、可憐なスタイリングの変遷が楽しめる。

ローマ名所をふんだんに織り込んだロケには、観光庁推奨といった趣も。
そして相手役のJohn Saxonはザック・エフロンに似たハンサムだ(現実には彼の方がアメリカ人で、後年『エルム街の悪夢』に出ていたりする)。

またモノクロ撮影の粋が詰まった夜の場面は、恐ろしさよりも美しさが印象的。
恐怖に怯え、大きな瞳を見開くヒロインへ寄るカメラも絶好調という感じだ。