ハレルヤ

レールズ&タイズのハレルヤのレビュー・感想・評価

レールズ&タイズ(2007年製作の映画)
4.2
クリント・イーストウッドの娘、アリソンが初監督を務めた夫婦愛、家族愛について深く描き出した感動のドラマ。

列車の運転士である主人公のトム。妻が癌に侵され、余命僅かという現実に向き合えないでいる。そんな中鉄道事故で母親を失った少年を家に迎え入れた事で、それぞれの心に大きな変化が訪れる物語。

これが日本未公開とは信じられない。
そう思うくらい心に深く刻み込まれた作品になりました。終盤なんか何度涙腺が緩んだか。

ケヴィン・ベーコンの妻を愛しているのにそれを上手く表現できず、悩み苦しむ主人公トムの姿。そして全編通じて感じる渋さに彼の演技の凄みを再認識しました。そして彼に負けない存在感を放ったマイルズ・ハイザーの母親を亡くし、愛情に飢えた少年デイビーの演技も本当に素晴らしかった。

癌で死が迫りながらも、デイビーを息子同然に愛情を持って接するメーガン役のマーシャ・ゲイ・ハーデンの名演も涙を誘います。

明るいテーマではないし地味な作風ですが、ラストは希望の光が見える終わり方。本当に良い映画を見たと思える作品でした。

もう一度言いますが、これが未公開なんて勿体ない。隠れた傑作に留めておくべきではありませんね。是非多くの人に見てほしい作品です。
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