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座頭市あばれ火祭りのcatmanのレビュー・感想・評価

座頭市あばれ火祭り(1970年製作の映画)
4.5
大映時代のフォーマットからはやや逸脱した勝プロダクション製作による実験的で意欲的なシリーズ第21作。例によって詰め込み過ぎから構成に纏まりを欠くものの、シークエンスごとのテンション&クオリティは非常に高くてすこぶる面白い。勝新の映像表現や殺陣への強い拘りが感じられる。
ヒロインの大原麗子は綺麗だけど、それ以上に吉行和子の美しさにビビった。あっという間に退場してしまうのが余りに勿体無い。そして最も強烈なのが敵役の森雅之。この暗黒街の闇将軍という盲目の大親分がとんでもない悪いヤツで、歳を食ってる割に市に負けないほどの速い居合いを見せたり、その風貌も含めてもう殆どシス卿なんじゃないかと思わせる極悪ぶり。やっぱり市の相手はこのくらい大物でないとな。仲代達也は流石にインパクトあるけど中途半端な使われ方でちょっと勿体無い。
兎にも角にも見応えたっぷりの贅沢な娯楽作品!
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