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ベン・ハーのpasatiempoのレビュー・感想・評価

ベン・ハー(1959年製作の映画)
4.3
 アカデミー賞で作品賞をはじめ11部門を受賞した歴史スペクタル大作。最多受賞のレコード。ウィリアム・ワイラー監督作品。

 とにかく長尺なので気合いを入れないと観れない。しかし、話しは難しく無く、重要な登場人物もさほど多くないのでのめり込めば、時間が経つのを忘れる。

 前半は、ユダヤの若者ユダ・ベン・ハー(チャールトン・ヘストン)とローマ人で旧友メッサーラ(スティーヴン・ボイド)との再会から対立、ユダが奴隷となるも司令官アリウスの命を救いアリウスの養子となる…

 ここまでで2時間くらい。ユダの壮絶な人生が描かれ、対立で自身のみならず母妹まで罪人として囚われ亡くなった事を知り、復讐に感情が移る。
 移送途中で"ある人物"に遭遇し命拾いするが、後ろ姿はまんまですね。
 アリウスとの以降の関係性を描く上でガレー船のシークエンスは意外と割いている。意思を強く持つことで敵だろうと目に留まる存在に見える、運が良かったので無い。現代でも主張する大切さが大事と言うのを表しているように感じた。

 後半は、奴隷から開放されたユダは戦車レール無敗のメッサーラと対決する。
 勝利したユダは母妹が死病だが生存している事を聞き、何とか再会する。病を治す為、すがる思いで霊力を持つイエス・キリストのもと行く。キリストは十字架に張り付けられ処刑されるが、母妹は完治する…

後半の見どころはなんと言っても、戦車レース。
 シネマスコープの画角に戦車レースは見応え十分。戦車2台、馬が8頭も並ぶ画は迫力満点。大画面で観たい!!
 VFXが無い時代にあれだけの映像を作り出すスタッフは本当に凄い。
『SW ep1』のポッドレースはこれを参考にしていると思う。
 ただ、ユダが戦車を始めたシークエンスが無いのが何でだろうとは思う。

 とにかく、長尺だが全てが凄くオスカー11部門も納得。現代ではあれ程のセットは無理と思う。非常に見応えある作品。

視聴環境:字幕、ノーカット
パンフ:未保有
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