わずか11歳にしてウォール街のコンピュータに侵入した天才ハッカー・デイドと大企業の陰謀に加担する極悪ハッカー・プレーグとの電脳バトルを描いた作品。
といってもベースはティーンたちの青春物語なので、ハッカー関連のシーンに過度の期待は禁物である。それに今観るとハッカーたちがフロッピーを使っている姿に時代を感じさせる内容だ。それだけこの業界は進化が早いということだろう。また監督が『バック・ビート』や『鳩の翼』を手掛けたイアン・ソフトリーということにも驚きを隠せないでいる。
ジョニー・リー・ミラーら演じるハッカーたちのキャラクターは薄味のサイバーパンク風味といった出で立ちでなかなかカッコいい。一歩間違えれば途端にダサくなってしまいがちなところを、ギリギリ踏みとどまっているのがスゴいと思う。
所々日本趣味や東洋的な文化を感じさせる演出が目立つのも『クーロンズ・ゲート』を彷彿とさせる雰囲気があって好きだ。