このレビューはネタバレを含みます
幽霊になった女と同居する事になる男の話。
事前の予想ではマーク・ラファロが幽霊になるのかと思いきや、実際はリース・ウィザースプーンが幽霊になるので、ちょっと意外でしたね。
新居に引っ越してきた男と以前の住人である幽霊女とのバトルはコミカルで面白かったし、女の記憶を辿り、昏睡状態である事を知るミステリー展開も楽しめました。
後半になると、女を助ける為に奔走する男の姿が描かれるわけですが、この2人がどこに惹かれ合ったのかがよく分からない。
これが友情関係ならまだしも、急に恋愛関係になるので、ちょっと乗れない部分があったかなと。
思い起こすと、「男は何故あの家を気に入ったのか?」とか、「どうして男にだけ女の姿が見えるのか?」という謎があったわけですが、その答えとなるのが“運命”なんですよね。
お互いの意思なんて事よりも、「運命の相手なんです!」で強引に押し切るのが本作の世界観で。
運命という言葉をロマンティックに感じる人なら乗れるのでしょうが、自由意思を信じたい自分としては、ちょっと違和感を感じてしまいました。
また、シングル女性への配慮が全くない…恋愛をしない人間を不幸と決めつける、恋愛至上主義的な価値観が底流しているのも、モヤモヤが残る部分。
そんなわけで、思想や価値観的な部分で私とは合わない作品だな~と思わされましたが、まぁ、そこまで深く考えずに、気楽に見る分には誰でも楽しめるラブコメ作品でしょう。