おーたむ

不思議惑星キン・ザ・ザのおーたむのレビュー・感想・評価

不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)
3.7
ずいぶん高評価なのと、ヘンテコなタイトルに惹かれて、この度初鑑賞。
うーむ、なんじゃこりゃ?
不思議な映画だなあ…。

正直、一回目の鑑賞では、そのヘンテコな世界観に圧倒され、何が何だかわからないまま見終えてしまったので、もう一度見てみて、ようやく満足しました。
異星に飛ばされた二人の地球人は、ほどなくして二人組の異星人と出会うのですが、彼らがいきなり始めた「あること」がどういう意味だったのかとか、初見では全然わかりませんでしたし、2回見たのは正解だったと思います。
ちなみに、2回目このシーンを見たときには、笑ってしまいました。

あと、この星の人間は大抵の会話を「クー」という単語だけで行えちゃうんですが、私は「クー」という響きから受ける勝手な先入観から、この異星人は、可愛らしい動物型だと思ってたんですよね。
蓋を開けてみれば、ほとんどがむさ苦しいオッサンか、やさぐれた姉ちゃん。
終盤以降、地球人と異星人の四人組となったムサい男たちが、両手を広げて「クー」する様子は、なんともキモ面白く、これがクセになるという人の気持ちも、わからないじゃなかったです。
珍味映画って感じでしょうか。

当時のソ連における社会への風刺も織り込んであるとのことで、ほのかに怖いところもあり、このちょっとした怖さに加え、わけわからなさ、80年代のレトロなSFの雰囲気と渾然一体となった奇妙な味わいは、ユニークかつ新鮮でした。
特異な作風なので、ハマる人とハマらない人が分かれそうですが、ハマらなかった人も、もう一回見てみると、ちょっと面白さがわかるかもしれません。
この意味不明な二時間強を2回というのは、人によっては苦行でしょうけど…。
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