まりぃくりすてぃ

天使の入江のまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

天使の入江(1963年製作の映画)
2.7
綺麗な男優さんたちを愛でる仏映画、がそろそろ欲しかった私。冒頭からしばらくクロード・マンとポール・ゲールだけを(女優等に邪魔されず)追えて、充足感なかなか。
黒タイのスーツ姿でラストまで通しそうだった主役(ジャン役)クロードは、「眠る時もパジャマじゃなくスーツかしら」とまで想わせた端整さ。カジノでのビギナーズ・ラックのニカーッとした微笑、きらめいてた。
カジノ職員らの手さばきも、当然のことながら美。

変な女優さん一人が躍動し始めてからは、何だか強引映画になった。つられてわがクロードまで(あんまり笑わないし)個性が減退していった。
演技力・演出力のどちらが足りなかったのかわかんないけど、特に女性については賭博耽溺症のリアリティーが画面内に乏しかった。
ああいう場所に入り浸っちゃう人っていうのは、あんなにペチャクチャ喋らないものだと思う。弁解とか自己否定とかイチイチ聴きたくないし、もっと目の前の賭に集中しなきゃダメよね。しゃべくるとしても、もっと気だるげで若さが消えてる方がいい。
それに第一、ルーレット自体が単純かつ偶然性100%すぎて、惑溺するほどの面白味がない。パチンコ以下っぽい。競馬場・競輪場・競艇場で「行け行け行け行け行けーっ」と声援送ってる(なぜかたいてい前つば帽子かぶってる)日本のオジサンたちの方がはるかにロマン派かも。人生の楽しみ上手かも。……そんなことを勝手に思っちゃった。
ラスト、1000万ぐらいゲットして女が歓喜のあまりショック死するってのがよかったんじゃない?


余談。私、ずっと前に商店街の大売出しのガラポンで二つ続けて一等か二等当てて「キンコンカーン」鳴らしてもらって三等も当てて、いきなり計5000円分ぐらいの商品券もらったことある。係の人たちもびっくりしてた。お昼時だったから私、一人でそのまま商店街の中の商品券使える寿司屋に直行して、特上にぎり&お好み他種類を超お腹一杯食べて、「福引最高! これから一生、福引で勝ち続けてやろっかな」と幸せ一杯に帰宅したんだけど、わずか数時間後に吐き気がしてきて何度も下痢して、「寿司ネタにまで当たっちゃった」ことが判明。…………この世にはどんな墓穴が待ってるかわかんないので、それ以来、賭博類にはあまり係わらないよう気をつけてる。宝くじも買わない。