Haruki

マルコヴィッチの穴のHarukiのレビュー・感想・評価

マルコヴィッチの穴(1999年製作の映画)
4.2
俳優ジョン・マルコヴィッチの脳内に入れる穴を見つけた、しげない人形師が巻き起こす騒動を描いた不条理コメディ。

他人になることで余計に露わになる自分自身。
他人になっても変えられない自分自身。
可笑しく恐ろしく人間の業を浮き彫りにしていく。

主人公クレイグはマルコヴィッチになっても殴られる。
彼の名声を借りてもうまくいかないのに、自分自身から逃れることに囚われていく。

奇想天外な設定を悲喜交々な人間ドラマへとしっかりと昇華している。

今や一流の脚本家チャーリー・カウフマンと一流の監督スパイク・ジョーンズのデビュー作。

ブラッド・ピットなど有名俳優のカメオ出演も楽しい。
まだ有名ではなかっただろうオクタヴィア・スペンサーがさらっと出演している。
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