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自由を我等にのkazu1961のレビュー・感想・評価

自由を我等に(1931年製作の映画)
4.0
▪️JP Title :「自由を我等に(1931)」
Original :「A Nous la Liberte」
▪️First Release Year : 1931
▪️JP Release Date : 1932/05
▪️Production Country : フランス
🏆Main Awards :
ヴェネツィア国際映画祭作品賞(1932)
▪️Appreciation Record : 2020-608 再鑑賞
🕰Running Time : 104分
▪️Director : ルネ・クレール
▪️Writer : ルネ・クレール
▪️MusicD : ジョルジュ・オーリック
▪️Cast. : レイモン・コルディ、アンリ・マルシャン、ローラ・フランス、ジェルメーヌ・オーセエ、ポール・オリヴィエ、ジャック・シェリイ
▪️My Review
チャップリンの信奉者を自認するルネ・クレール監督が、喜劇王の『モダン・タイムス』に影響を与えたとされる、その諷刺と男同士の友情話、サイレント的ギャグ、そしてG・オーリックの楽しい音楽が渾然一体となった、オペレッタ的コメディの快作です。ルネ・クレール監督が詩情と笑いを込めて描いた社会風刺劇ですね。
本作は『モダンタイムス』と違って産業社会への賞賛がテーマになっています。冒頭シーンに組み立てラインが映し出され、機械化された工場の映像化で幕を閉じる本作は、近代化に対する恐怖が全く感じられず、代わりに誠実であることの大切さが描かれ、その状況のおかしさを風刺する喜劇的な作風となっています。
面白いのは、そのユーモアが画面空間やシークエンスを巧みに操ることによって生まれていること。台詞を極力少なくすることで、サイレント映画の手法をそのまま採用したトーキー映画への過渡期的作品ですね。

物語は。。。
同じ刑務所の仲間であるルイ(レーモン・コルディ)とエミール(アンリ・マルシャン)は脱獄を企てますが、要領のよいルイだけが成功し、彼は巨大な蓄音機会社の社長にまで出世します。一方、刑期を終えたエミールは、一目ぼれした娘をきっかけにルイの工場で働くことになります。初めはエミールを金で厄介払いしようとしていたルイも彼の友情を取り戻すのですが、その後。。。

▪️Overview
「巴里の屋根の下」「ル・ミリオン」に次いでルネ・クレールが原作脚色した映画で、スタッフは殆どこの二作と同じ顔ぶれであるが音楽は「大人組」の一人ジョルジュ・オーリックが特に作曲した。出演俳優は「ル・ミリオン」のレイモン・コルディ、舞台から来たアンリ・マルシャンが二人の主役で、フィルム・オッソの専属女優ローラ・フランス及びジェルメーヌ・オーセエ、「ル・ミリオン」のポール・オリヴィエ、ジャック・シェリイなどである。(引用:映画. com)

キネマ旬報外国映画ベストテン第一位(1932年)
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