ペイン

トゥー・ラバーズのペインのレビュー・感想・評価

トゥー・ラバーズ(2008年製作の映画)
5.0
ジェームズ・グレイ監督、
やはり超優秀。

ドストエフスキー『白夜』モチーフに、ヒッチコック『めまい』『裏窓』の完全昇華作。真にシネマティックでエロティックな大傑作。

序盤の2人の出会いからの~ホアキンがグウィネスを駅まで追跡するくだりのなんとスマートな語り口。全編バキバキにキマった画のつるべ打ち(※屋上のシーンの冷徹なホラーみ)。ホアキンが体現する半ばニートなボンクラ男子感の説得力。ホアキンが虜になるグウィネスは確かに美しいけれど(※窓越しの片乳!)、そんなホアキンを待つ女(サンドラ)も充分すぎるほど素敵(※若干のヒラリー・スワンク感!)。

ラストの二重層の余韻にまた酔いしれる。本作と『ロスト・シティZ』が日本劇場未公開とは何かの冗談か?お宝は劇場未公開作に眠っている。
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