困ったちゃん

闇のバイブル 聖少女の詩の困ったちゃんのレビュー・感想・評価

闇のバイブル 聖少女の詩(1969年製作の映画)
3.4
東欧の香りプンプン。製作国クイズをしたら絶対にチェコ🇨🇿かポーランド🇵🇱と答えるであろう世界観。理解しようと躍起になって観た1回目より、場面場面を写真集のように愛でた2回目の方がスッと入ってくる。

13歳で初潮を迎えたヴァレリエの幻覚的夢想世界。その世界に現れる者誰ひとりとして纏わないリアル感と支離滅裂なおとぎ話は、可視化されたヴァレリエの潜在意識かも。突き放されるのも仕方ない。

真っ白なヴァレリエの部屋が印象的で、夢想世界へ導かれる入り口のよう。初潮を迎えて一気に押し寄せてくる大人になる不安や期待、覚悟に思える。でも、どうしても自身の初潮の日(学校の避難訓練中だった…)と比較してしまう陳腐な感受性しか持ちあわせていない自分が残念。

「小さな悪の華」が、5本の指に入るほど気に入っている自分にとってこの世界観は嫌いではないけれど、タイトルに騙された感強め。
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