ウィリアム・フリードキンらしく1口に良い人とは言えない主人公やラストで観客を突き放す乾いた編集などを楽しめる
展開自体は少々複雑であり地味な印象を受けるが全体的にかっこいいカットしかなくて目が飽きない ダサいカットがないって言うのはシンプルに凄い手腕だと思う
今作品では話題に上がるであろうCG無しのカーチェイスの迫力が凄まじい
それまで地味目な話運びだっただけによりテンションが上がる
また、カーチェイスの時だけでなく今作では常に主人公が誰かを追っている
その追う者、追われる者のシークエンスが非常に面白い 特に地下鉄で犯人を尾行していた時の追いかけっこはそれこそ派手さはないが引き付けられる力がある
主演にジーン・ハックマンを選んだのもキャスティングのセンスが光る
言っちゃ悪いが二枚目俳優とは言えないジーン・ハックマンが今作だとかっこよく見えてしまう
そういった魅力はある意味ジャック・ニコルソンにも似たものを感じる