Melko

奇跡が降る街のMelkoのレビュー・感想・評価

奇跡が降る街(1991年製作の映画)
3.6
「お前が生まれた時に、俺は泣いた」

ニューヨーク州初の宝くじ、最終抽選会場。そこにやってきた男、フランク・ペシ。緊張した面持ちで見ていた彼、そして呼ばれたのは、なんと自分の名前!!
だけど……620万ドル(約7億円!)が当たったのに、怒り狂い怒鳴り散らし「なんで当たったんだ!!神なんかクソくらえ!」と教会の神父に雪玉を投げて警察に逮捕されてしまう。
何故、人生最大とも言える幸福に恵まれたのに、そんなことをしたのか。悲壮感漂う顔なのか。何があったのか。彼の口から語られる理由とは。

宝くじなんか当たったら、群がる「身に覚えのない」親戚が増えるからか?なんて邪推してみたけど、全然違ったわ。笑

実在の人物のホントにあった話が元になってるらしく、なんとフランク本人は主人公の兄役で出演してるそうな。どうりで演技が棒…

楽天的で生意気、自堕落で仕事も長続きしないフランクと、常に周りの目を気にする見えっ張りの父(の名前もフランク)。
顔を合わせば小言や憎まれ口ばかり叩き合う、うるさいことこの上ない家族に面食らう。母も兄も姉もキーキーうるさい。笑

生まれた時から何かと「ツイてる」フランク。その「ツイてる」レベルが、ガールフレンドの弟に刺されて病院に運ばれたら、刺されたところに腫瘍が見つかりました
以外は全てそんなに驚かないレベルのツキだったのは残念だけど、実話だものそんなものなのだろう。
18と27の役を同じ人がやるのはちょこっと無理がある。
現在→回想→現在の構造は綺麗に纏まってた。

フランク親子を演じた俳優の、熱の入った演技合戦が見もの。
特に終盤の大げんか
「俺はお前が生まれるのを望んでなかった」って言われた数時間後にアレで、息子フランクは大丈夫なの?と思ったけど。。まあ終わりよければ…ということで。
「俺は負け犬じゃない!!」ってしつこいぐらいに叫ぶ父よ、大人気なさすぎるよ…

生まれた意味を最後まで教えてくれなかったのも、なんだかなぁ。教えてよ。笑
って思っちゃった。
でもフランクの涙にはやられた。生まれた時から何も褒められたことのないフランク。嬉しかったんだね。

歴史に名を残す=電光掲示板に名前が載る
(宝くじの当選)ってのも、アリなんだな
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