復讐の為に地獄で悪魔と取り引きした男の話。
恋人の浮気相手である復讐対象の男、復讐を完結させるべく弱みを握って協力させた薬中男、それそれの視点からのストーリーがきちんと語られているので関係性や状況は掴みやすい。ただ余りにも淡々とし過ぎている。盛り上がりがない。
暗鬱な雰囲気や原題NECROMENTIAが示唆する降霊術(黒魔術)の要素、地獄の無機質さやクリーチャーデザイン、SMや豚のショーなど演出の良さが垣間見える場面多々なので、それらを磨いてもう少し悪夢的でアート性のあるホラー映画に仕上げたら良作になったのでは。
しかしあれだな、正当な悪魔との取り引きはまだしも悪魔を騙る悪魔もどきとの取り引きはろくな事にならないぞという戒めをよく再現している。
