Kota

ナポレオン・ダイナマイト/バス男のKotaのレビュー・感想・評価

4.2
合計22日で撮られ、主演ジョンへダーのギャラは10万円。エンドクレジットにはとりあえずエキストラの学生の名前181人全員入れとこうと、史上稀に見るロングクレジットとなっている。まさか全米で40万ドルの興行収入を生むとは誰も考えていなかった映画。もうこの話がすでに好き。

冒頭、料理や文房具の真上からのショットによるクレジットでこの映画のお洒落さやばそうと感じさせつつ、次のショットはナポレオンがダサいTシャツ着て口を開けてアイダホの田舎町に突っ立ているシーン。このギャップに一瞬で持っていかれる。次々に現れる絶妙にダサいキャラたち、シュールすぎるシーンの数々、短めカットを多用すると思わせといての手話クラブやダンスの長回し。このバランスが絶妙で最初から最後まで心地よい。特にレックスコンドーのシーンが好きすぎて何度も観てしまう。笑

この映画をエンドロール後までしっかり楽しんだ後、ジャミロクの“canned heat”を聴きながら街を歩けば、もう小さ悩みなんて消えている。この世はあまりにもゆるくて怠くて愛おしい。ちなみにオープニングクレジットで使われた料理達はスタッフ達により美味しくいただかれたそう。
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