あーぁ

チャイルド・ショックのあーぁのレビュー・感想・評価

チャイルド・ショック(1991年製作の映画)
3.3
悪魔の赤ちゃんの殺戮ばぶばぶ。

不妊治療受けたらヤバい怪物を孕ってしまった女性のマタニティホラー。


平凡な新婚さんバージニアとブラッドの夫婦は子供を授かる事を夢見ていたのだが、バージニアの不妊症の為子供を授かることができないでいた。

そんなバージニアの不妊治療のため、友人の勧めで不妊治療の世界的権威として名を馳せているマイヤリング医師のクリニックを訪れ、二人は人工授精を受けることになり、見事バージニアは妊娠することが出来ましたとさ。

ところがどっこい。
同じクリニックで不妊治療を受けた患者が次々と奇妙な死を遂げていってさぁてーへん。
それもそのはずマイヤリング医師は不妊治療の傍ら実は遺伝子研究の科学者であり、不妊治療に来た女性たちの体を優秀な新人類を創造するための実験台としていたからトンデモネェ。

やがてバージニア自身も自分のお腹の中の子供が自分の子供では無いことを直感するのだが、、


いわゆる『ローズマリーの赤ちゃん』や『悪魔の赤ちゃん』に続け!とばかりに安易に作られたであろうベイビーブームに乗っかったロジャーコーマン製作のポンコツ赤ちゃんホラー。

今作は前述したホラーにあったマタニティブルーや妊娠の恐怖といった題材を持ち合わせながらも、その裏に潜む人工受精に絡む陰謀とモンスター赤ちゃんという詰めに詰め込まれた内容のせいで明らかに物語が破綻しているのである。

特に際立っているのが主人公であるバージニアが精神的に追い詰められていき次第に妄想や幻覚に苛まれていくのですが、結局のところそれが幻覚なのかリアルなのかが見ているうちらには全く答え合わせが無いまま進んでいき、バージニアの行動理由が明らかに意味が分からないのである。

こいつなにしてん?って思ってみてたらいつの間にか赤ちゃん産まれてるし、グロテスクな赤ちゃんに何故か母乳を飲ませてっし、まぢでわけが分からないしストーリーこそ深刻なもののやってることは非常にコミカルという、後に『アイドルハンズ』でコメディ全開なホラーを撮ったロッドマン・フレンダー監督の迷いが滲み出た作品となっております。

ロジャー・コーマン自身は今作を『ローズマリーの赤ちゃん』とクローネンバーグの 『ザ・フライ』の出会いだ。と語っているが完全にクローネンバーグの『ザ・ブルード』の丸パクリなのよなぁ

ちなみに昨年何故か何年もの時を経て今作のリメイクがひっそりと誕生したけど案の定全く話題にもなっていなくてまぢショック!
あーぁ

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