ウェス・アンダーソンは3作見てきて、世界観酔いと言うのか面白いし素敵なんだけど満腹感が強過ぎて飽きると言うのか、見ているときは面白いけどもう見なくていいかなと新たに作品を見る興味が失せ気味だったんだけど、今作を見てみて良かった！
めちゃくちゃ面白い！最高！
他の作品も見てみようと俄然興味が湧いてきた。
ウェス・アンダーソン監督独特の世界観がいい意味で出しゃばり過ぎず要素として散りばめられていて、作風に気を取られることなく純粋に物語に集中しやすいし、その絶妙なバランスが素晴らしく好み！
作風は作家の味であるけれども世界観にハマらなければ飽きてしまう諸刃の剣。
主人公はマックス君を主軸にしつつも序盤からは想像できない視点の切り替えと起承転結がとにかく面白い。
単純に一人の男の子の成長譚では終わらせず、年齢を超えた友情を描くアンダーソン監督らしさや、社会性にとらわれない自分らしさなど、老若男女問わず共感しジワーッと心に響く面白さ。
「天国と地獄」のくだりは最高だしマックス君の思考や決断、行動力など15歳とは思えぬ「天才」っぷりはドラマとしても画面的にも見応えたっぷり！
キャラから見てもストーリーから見ても作風を楽しんでも面白い傑作！
