げんき

天才マックスの世界のげんきのネタバレレビュー・内容・結末

天才マックスの世界(1998年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

オフビートなテンポ、ずば抜けた行動力を持つ未熟な主人公。中盤まではとても良かった。が、終盤はオタク気質な監督の理想とでも言えそうな、ラッキーエンド。それでも、シーンごとの色彩や、奥行きを感じさせない平面的な画面、イケてるとは思えないアイテムもなぜかお洒落に見えてくる所は素晴らしい。

基本的に運動は苦手だけど、決して内向的ではない主人公マックス。文科系から体育会系の部活まで数多の部長や主将、創設者を務める。その数19。シスターが無線を聞きピストルを撃つ、どんな内容か気になる演劇を脚本するマックスは才能に溢れているのかもしれない。
好奇心旺盛で探求心が強く、かつ外向的な人を"ギーク"というらしい。"ギーク" "ナード" "オタク"それぞれ微妙なニュアンスの違いがあるようだ。
マックスは年上への恋をするし、同級生の父親に「ここは僕が」なんて言って会計を負担するし、変に大人びている。子どもらしさを感じない昨今の日本の子役みたい。

レスリングを楽しみ、暴力的で体育会系ノリの兄弟を持つ父親は、妻と上手くいっていない。知的で広い人付き合いをするマックスのような子どもに憧れ?を感じているのか。そんな彼と友達になり、恋敵になる。どっちが大人で子どもなのかよく分からん。

マックスの精神状態が服装にも現れている。私立高(プレップスクール)の制服のような青のジャケット、私立高校での出来事への気持ちを切り替えるとシャツや、実家の床屋の開襟シャツ、またジャケットを着だすと恋心がぶり返してる。

マックスは恋をした相手が喜ぶだろうと、廃止するはずのラテン語の授業を継続させたり、グラウンドに海洋生物観察センターなる水族館を建てたりと大暴走。「君のためにこんなにやったのに」とぼやくと、「頼んでもないのに」と振られる始末。

2回ほどあるスローモーションのシーンは効果的。
げんき

げんき