カタパルトスープレックス

ワイルド・アット・ハートのカタパルトスープレックスのレビュー・感想・評価

ワイルド・アット・ハート(1990年製作の映画)
2.9
デヴィッド・リンチ監督による「良い天使」と「悪い天使」の葛藤の話。素晴らしいキャストなのに活かしきれなかった残念な作品でもあります。ニコケイ、ローラ・ダーン、ウィレム・デフォーの無駄遣いだよ!

本作を劇場で観たのは二十歳だったかなあ。アメリカで観た気がする。まだ、この頃はデヴィッド・リンチ監督を意識していなかったと思います。たぶん、クリス・アイザックによる主題歌に惹かれて観たと思う。劇場で観てから数十年ぶりのストリーミングによる二度目の鑑賞。

本作を最初に観た印象。全然ワイルドじゃないじゃーん……だったと思います。しかも、ニコケイは『赤ちゃん泥棒』(1987年)と『バンパイア・キッス』(1989年)のマジキチを経験済み。否応なく期待値は上がります。でも、違がーう!!!意外と普通なニコケイ。ワイルドじゃない!

本作を撮影中、テレビシリーズ『ツインピークス』と同時進行でした。どちらが色濃くデヴィッド・リンチか?そりゃ、『ツインピークス』ですよ。本作はかなり薄味です。なぜ、カンヌでパルム・ドールを取れたのかよくわかりません。まあ、当時の勢いなんだろうなあ。しかし、今となってはデヴィッド・リンチ監督にしては凡庸な作品ということになってしまうでしょう。