デビッド・リンチ監督の愛と暴力に満ちた逃避行劇。パルム・ドール受賞作。
若いカップル セイラー&ルーラが、ルーラの母親が仕掛けた刺客たちから逃げる。
"This whole world's wild at heart and weird on top."
デビッド・リンチ版『ボニー&クライド』というか『オズの魔法使い』というか。アメリカ南部を舞台にした、情熱的な若いカップルによるヤりまくり逃避行劇。全篇にわたって死の匂いがする、クレイジーでシュールでカオスな世界観だった。立ち返る場所が"家" から、"愛"に変わったのは時代を反映しているのかな?
『ブルーベルベット』と共通する、デビッド・リンチ監督"らしさ"のような所。回想🔥🚬。酒ネタ(ジャックダニエル)。銃で頭が吹っ飛ぶ。顔の超アップ。赤色(🔴口紅、マニキュア、ペディキュア、靴、母親のフェイスペインティング。)
一癖ある興味深いキャラクターたち。私物だったという蛇革のジャケットを纏ったニコラス・ケイジ。冒頭のオーバーキルシーンが鮮烈。汚い歯が脳裏から離れないウィリアム・デフォー。最近の出演作からは想像もつかないほどワイルドなローラ・ダーン。ファム・ファタール的な金髪美女イザベラ・ロッセリーニ。
笑える台詞やシーンがいっぱい。マヌケな銀行強盗シーン。頭にタイツ被ってるけど顔丸見えやないかい!
愛の叫び「ルーラ!」。
"This is a snakeskin jacket! And for me it's a symbol of my individuality, and my belief... in personal freedom."
"Asshole."
"Baby, you'd better get me back to that hotel. You got me hotter than Georgia asphalt."
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