まよいマイマイ

デスペレート・リビングのまよいマイマイのレビュー・感想・評価

デスペレート・リビング(1976年製作の映画)
4.0
『パノラマ島奇譚』や『家畜人ヤプー』をさらに振り切ってコメディ寄りにしたような作品。ジョンウォーターズ監督でいわゆる「カルト作」と言われるものより『クライベイビー』や『シリアルママ』が好きなのでこの作品にはあまり期待していなかった。が、倫理観や秩序とか忘れてあらゆる人物たちと共にハチャメチャな夜を過ごしたい、と思わせてくれる。
ある事件をきっかけに犯罪者が暮らす町、モートビルを目指す精神疾患をわずらう主婦のペギーと黒人の太ったメイド。ふたりはモートビルにたどり着くがそこはキ○ガイの集まり、支配しているのは不具者で性欲の塊の肉肉しいおばちゃん女王陛下だった‥キ○ガイとはなにか。なにが正気なのか。なんてことも考えさせる暇なく1分たりとも無駄なシーンがない。映画への愛、アブノーマルな人たち、社会に適合できなかった人たちへの愛で押し切るパワーに感動する。殺人、レ○プ、異物喰いは当たり前。でも底抜けに明るいのだ。
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