たか

蒼き狼 地果て海尽きるまでのたかのレビュー・感想・評価

4.0
 モンゴル人の友人達と行って来た。色々意見を聞く事ができて、映画の理解がさらに深まった。
 一番考え深かったのは「戦いをなくすための、最後の戦い」と言う事。この見解は難しい。多くの人が、この志を持って、このミッションを免罪符に、戦いをしてきたような気がする。でも政権は長く続かず、時代の狭間には、必ずと言っていいほど、戦争が起きている。
 もう一つ考えたのは、元寇が成功して、日本がモンゴルだったらと言う事。その後もさらに、モンゴル帝国が誠実に世界を統一して、平和な世界を作り、守り続けていたのなら。我々日本人は、モンゴル人として、平和に暮らしていたかもしれない。
 これだけの歴史を映画一つに納めるのは、無理な話ではあるが、この映画は、チンギス・ハーンのほんの一面なんだなと思う。俳優からは、チンギスの苦悩や厳しさを感じる事はできたが、寛大さは感じ取れなかった。
 そしてエキストラの数、噂通り凄かった。この映画への意気込みが感じられた。モンゴルの広大さがわかる映画でもあり、ラストシーンからは、続編の気配、いや期待も高まる。そう、ラストで金王朝を攻めるのだが、どうも切りが悪い。歴史の一部を切り取らざるを得ないのが映画だから、それは仕方ないのかもしれないが、続編は、大都編とか、フビライ編を望む(^^)
 この映画をきっかけに、モンゴルと日本の交流がもっと盛んになり、相乗効果を発揮できる仲間になって行きたい。
たか

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