EDDIE

バットマンのEDDIEのレビュー・感想・評価

バットマン(1989年製作の映画)
4.0
もはやお馴染みダークヒーローバットマン。今回はティム・バートン監督の独特な世界観で、マイケル・キートンを主演に据えた1989年公開の「バットマン」についてお届けします!

いやはやノーラン版バットマンのヒースレジャージョーカーが映画ファンを震撼させるほどの完成度の高さでしたが、本作のジャック・ニコルソン版ジョーカーも凄まじい存在感を放っていました。
遡れば原点は1966年バットマンですが、多くの方に認知されている作品としては、やはり本作が原点なのではないでしょうか。

ノーラン版との大きな違いはバットマンがすでにゴッサムシティで世直しを開始している点、ジョーカーがまだ誕生していない点です。
明らかに荒廃したゴッサムシティ。街の財政も赤字状態で、市民は夜出歩くのを躊躇うほど治安が悪くなっています。
そこでバットマンが悪巧みをする悪党どもを退治するのですが、記者や警察から注目を集めることに。果たしてその正体とは。

一方の本作のメインヴィランであるジョーカーはというと、物語の開始時点ではジョーカーというヴィランは存在していません。元々悪党ではありますが、初登場ではジャック・ネーピアとして出現します。
つまり、本作ではジョーカーとしての原点を知ることができます。
いやはやニコルソンジョーカー恐るべしですよ。彼も根っからの悪なんです。殺しを楽しみながら、惨殺は容赦ない。悪さをするにしても常に自分が楽しむことが最優先。
ジョーカーはジャック時代にバットマンと対峙し、対戦中の事故により化学薬品の液槽の中に落ちてしまうのです。一命は取り留めますが、体の色素は落ち真っ白に。そして、顔面もバットマンの対戦中に受けたダメージにより神経麻痺に陥ってしまうのです。
これにより白塗りの笑う怪人ジョーカーが出来上がるわけですね。

私は本作でジョーカーを演じるニコルソンが、キートン演じるブルース・ウェインバットマンを存在感で凌駕していると感じました。これはノーラン版の「ダークナイト」同様ですね。
つまりはこのジョーカーというヴィランがそもそもあまりにも個性的すぎて、かつ演じる俳優たちが見事役作りに心血を注いでいることがわかります。

異なる監督、作品ながら大人気コミックシリーズを原作に持つこの「バットマン」。
本作ではゴードンやハービー・デントの存在感は薄く、バットマン、ジョーカー、ヒロインのヴィッキー(キム・ベイシンガー)に焦点が当たっていましたね。
個人的に凄いなと思ったのは、バットモービルで滑走しながらビルを爆破していくシーン。当時はCG技術も進んでいない頃だと思います。なので、実際にビルを爆破して撮影したのかなと想像すると、その爆破の規模や見せ方が凄かったなと。

1989年版バットマンも素晴らしい作品でした!
EDDIE

EDDIE