とみぷー

バットマンのとみぷーのレビュー・感想・評価

バットマン(1989年製作の映画)
4.4
月夜に悪魔と踊ったことがあるか?

基本的に原作がある映画はその方向性から2パターンに分類できると思う。1つは原作の世界観をリスペクトし、その中で現代的にアップデートしているもの(ほとんどのMCU作品やザックスナイダー監督のウォッチメンなど)で、もう一つは原作のエッセンスは必要最低限に留め、監督の作家性の方が大きく出ているもの(強いて言うならGotGシリーズ、またアメコミ映画ではないがキューブリックのシャイニングなど)の2つである。そう考えると本作は言わずもがな後者であり、ノーランのダークナイト三部作もこれまた言わずもがな前者のアプローチの作品なのである。だからティムバートン版とノーラン版のどっちが優れているかというのはそもそも考えることそのものがナンセンスであり(どっちの方が好きというのは構わないが)どちらにも良いところもあるし悪いところもあるということで良いではないか。

こんな駄話はさて置いて、本作の魅力だが、やっぱりジャックニコルソンのジョーカーが素晴らし過ぎる。独特の世界観を演出すれば右に出る者がいない監督とその世界観をしっかりと昇華できる役者が合わさると最強の組み合わせになると証明してくれた。マイケルキートンのバットマンもあまり話題にならないがこれも良く、意外とコメディリリーフとしてしっかりしていた。もちろん原作ファンとしてはありえない描写(バットマンが普通に人を殺している)もあるが先述したように今作はバットマンという素材を使ったティムバートンの自主映画と考えた方が良いので問題ないと僕は思う。とにかくダークナイト、そしてバットマンリターンズがまた観たくてしょうがなくなった。