イライライジャ

13回の新月のある年にのイライライジャのレビュー・感想・評価

13回の新月のある年に(1978年製作の映画)
4.0
愛を求めて性転換手術をし、アイデンティティを喪失した者の最後の5日間。
ファスビンダー自身も元恋人を自死によって失っている。

痛みを読み上げていくような語り。
性の曖昧さ。不安定な生活。孤独。社会は醜い搾取と地獄ばかり。好奇心で生きてみるものの、脳裏には常に死にたさがチラつく。

どうしようもなく悲痛だが強烈に心に残る。