イノセンスのyukiyoのネタバレレビュー・内容・結末

　公開時に劇場で観て以来、一回観返したかどうかぐらいにハマらなかった本作を久しぶりに観た。　
　04年公開だから約二十年前の作品になるけどCGへの違和感はほぼ感じなかった。多少の粗さはあっても、（スチーム寄りな）サイバーパンクの生活感がとても興味深く楽しめた。
　そして何より意外中の意外だったのは、おもしろいと感じられたこと。
　本作は地味で辛気臭く小難しい話ばかりしてる印象だったけど、派手なドンパチが所々にあって退屈もしない。
　ストーリーもじつはシンプルで、
要すると「自分（人間）とよく似たものは恐い」って話、なんだとおもいます。最初の方に語られる「鏡は悟りの具にあらず、迷いの具なり」を形を変えて繰り返し言ってるだけで。
　えらそうな格言ばかりを並べて会話する登場人物はみんなバカみたいだけど、ここまで堂々と中身のないマスターベーションを観せてくれると逆に痛快。ここまでやってみせてほしいものです。（引用だけで会話するのは電脳で皆繋がっているからでもある）。

　観返してよかった。