ボロロボ

イノセンスのボロロボのレビュー・感想・評価

イノセンス(2004年製作の映画)
4.0
リアルタイムで劇場鑑賞してたのだが・・・当時は部分的に寝落ちしてたという思い出。

昨夜「攻殻機動隊2.0」を再鑑賞した勢いで、すっかり忘れていた当作も再鑑賞。

面白い。
当作で寝落ちしてた約20年近く前の自分が情けない。

前半はハードボイルド。
バトー、イシカワ、トグサのセリフ回しが非常に味わい深い。イシカワのダンディズム。トグサは家庭人でありながら九課における鋭利なナイフだ。
バトーとトグサのバディ展開。そしてタランティーノ風味もスパイスとして加わる。

後半はダンジョン探索。ループ演出が彩りを添える。
そして前半での予兆どおりに守護天使が降臨する。

スクリーン鑑賞当時はウブ過ぎて難解に思っていたが、何てことはない、守護天使要素も含めてちゃんとした刑事バディものだった。あちこちに多学じゃないと分からない引用を放り込んで煙に巻こうとしているあたりは監督らしいが、そういった要素を気にしないで手掛かりを覚えて追いかけていけば、監督らしからぬ娯楽性を楽しめる。その娯楽性はもしかすると前作以上かもしれない。
とは言え、当作単独では分かりにくいところがあるのも事実なので(特に後半)、前作鑑賞は必須だろう。昨夜2.0を再鑑賞していたからこそ、いろいろと気付くことができた。

ちなみに2.0は当作から4年後に公開されたんだよなあ・・・当作の前に2.0を公開しておけば興行的に良かったのではないかと思ったりもする。


ラストは・・・守護天使は平等なのだ、きっと。もはや【複数同時存在する神】ですな。


監督が大好きな犬種:バセットハウンドの描写にはかなり力が入っている。


「マトリックス」後の作品であることを踏まえると、あちこち興味深い。
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