ガブXスカイウォーカー

クイック&デッドのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

クイック&デッド(1995年製作の映画)
3.6
当時、セクシー女優として絶好調だったシャローン・ストーンが復讐の女ガンマン役。もうそれだけで興奮ものだ。彼女が次々と悪漢どもを撃ち殺していく勇姿を期待していた……んだけど、終始ウジウジしていているばかりだ。酔っぱらってお調子者のレオナルド・ディカプリオとやってしまったり、父を殺した悪名高き権力者ジーン・ハックマンを前にしてもビビッて引き金を引けない有様だ。どうにも煮え切らない。

ラッセル・クロウは昔はかなりの悪党、現在は牧師として慈善活動をしているが、無理矢理、ジーンに早打ちトーナメントに引きずり出される。毎回与えられる弾は一発のみでなんとか勝ち抜いていくものの、暗くてやはり痛快さには欠ける。

ディカプリオはハックマンの息子で、無謀にも父親に勝負を挑むやんちゃぶりを見せる。若さを弾けさせていると言えよう。

最も輝いているのはハックマンの傍若無人な悪党ぶりであろう。実に楽しそうだ。

盛り上るのはラスト数分のみ。ようやくシャローンとクロウが手を組み、ハックマンに決戦を挑む。これをもっと早く観たかったよ!

今作は撃たれたガンマンの頭や腹に大きな風穴があくなど、歴代西部劇のオマージュは随所にあるけど、スカッとする活劇を観たい方はガッカリすることだろう。シャローン・ストーン、ジーン・ハックマンとブレイク前のレオナルド・ディカプリオ、ラッセル・クロウの共演を楽しむだけで充分なのかもしれない。