カルダモン

少年と犬のカルダモンのレビュー・感想・評価

少年と犬(1975年製作の映画)
4.2
第4次大戦後の2024年(来年ですね)。ほとんどマッドマックスか不思議惑星キンザザのような世界でサバイブする少年ヴィックと犬のブラッド。彼らはテレパシーでコミュニケートをとっているのだが、犬の態度がなかなかにダーティであるというのが味わい深く、奇妙な異種交流が楽しい。昔『アルフ』という毛むくじゃらのキャラが出てくるテレビ番組があってそれを思い出した。確か所ジョージが声をやっていたような。

管理社会と化している地下世界は顔を白塗りにした住人達が暮らしており、なかなかの不気味さを醸している。日照りがキツい地上の方がまだマシか、もしくはいっそのこと気が狂ってしまえば地下世界も楽になれるかもしれない。

この映画、状況的にはなかなかに壮絶なはずなのだがあまり切迫感はなくカラッとドライな味わい。しかし問題はオチにあり、そこで評価は倍増した。