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処刑人ソガの凄まじい人生のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

処刑人ソガの凄まじい人生(2009年製作の映画)
2.9
実話を題材にしたクライムドラマ。
原題、LA SOGA、なので、
邦題は、ソガ・処刑人と呼ばれた男、くらいが丁度いいんじゃないかなと思います。
アクションはさほど無く、彼の苦悩葛藤が中心のドラマ。

ドミニカ・サンティアゴの無法地帯。
子供の時に目の前で父親を殺されたルイシト。
コロン将軍に拾われ国家警察の殺し屋、処刑人「ソガ」となっていた。
ある日幼馴染のジェニーと再会し恋におちるが…。

ドミニカ共和国は北アメリカと中南米の麻薬の中継基地になっていて、ギャングは勿論、軍部や警察関連も密かに密輸に関わってるケースがあり、ここで描かれるコロン将軍も、裏では密売ルートを持ちアメリカ側の刑事と繋がって、上手いことやってます。

父親を殺したラファという男への復讐を胸に、ソガを遂行してきたルイシトですが、幼馴染のジェニーと再会し、仕事と復讐心と将軍にいいように使われる犬のような自分に更に苦悩してゆくことに。
そして将軍の裏の顔を知り、結果的に彼をある行動へ駆り立てることになります。

バイオレンスとアクションを期待して観てみたら意外に大真面目な社会派ドラマで。

ドミニカ共和国の映画という物珍しさもあって退屈せずには観れたんですが、恋愛が絡むとなあーー……ちょっぴり萎えるごめん😅

冒頭に豚の屠殺シーン。
やや早回しで少し引きで撮っているのでグロさはなく、どちらかというと職人技見てる感じ。
最初に心臓を突き刺すシーンが最後の方のあるシーンの伏線になっているのが上手いなと思いました。

ちょっと邦題が煽り過ぎてる感がしますが、ドミニカ共和国をある男の視点から眺めるという点では興味深かったです。