オトマイム

テナント/恐怖を借りた男のオトマイムのレビュー・感想・評価

テナント/恐怖を借りた男(1976年製作の映画)
3.6
ポランスキーは女優の趣味がたいへんよろしい。イザベル・アジャーニは登場した時ちょっとブサイクっぽかったけど(失礼)、泣き崩れてマスカラが流れ鼻が真っ赤になっても色香が漂っていた。
映画館でブルースリーを観ながら気持ちが昂ぶってイチャつくところは秀逸でしたね。アチョ〜って聞こえてきそうだった。

周囲の人間みんなどこか変で、じわじわとジャブみたいに効いてくる怖さ。現実と妄想が入り乱れて狂気に向かう展開はやはり面白いし、音楽もとてもよかった。ただ、テンポが緩慢で若干じれったく、怖さが希釈されているのが惜しいかんじ。もうひとつパンチが欲しいところだけどまた観たくなる魅力がある。