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黒豹のバラードのyaaaのレビュー・感想・評価

黒豹のバラード(1993年製作の映画)
4.0
西部開拓時代にも黒人ガンマンはいたんやで&KKKなんかぶちのめせ!
って、黒人による黒人のための西部劇というよりはマリオ・ヴァン・ピーブルズによるマリオ・ヴァン・ピーブルズのためのマカロニウエスタン。

やってることはタランティーノの「ジャンゴ」よりもはるか先をいっていた。
極悪非道の差別主義者の白人大佐のもとで虐げられていたマリオ・ヴァン・ピーブルズは仲間とともに大佐から金貨を奪い軍隊から離脱。大佐に追われながら遥か故郷を目指す。
KKKに惨殺された父親の仇を果たす為銃に金の銃弾をこめる。

アレックス・コックス映画常連のサイ・リチャードソンの脚本で物語の語り部として褐色の弾丸ことウディ・ストロードが出てきたりパム・グリア、アイザック・ヘイズ、そしてマリオのおやじブラックムービーのオリジンのメルビン・ヴァン・ピーブルズまでもが!

声だかに歴史の歪みを訴えるのかと思いきや、ひたすらマリオ・ヴァン・ピーブルズのかっこよさが網羅されるアクション映画に振り切る潔さ。
しかも美人とハードなラブシーンまでもが!
それはそれでB級としてなかなか楽しめる。今回、悪役を一手に引き受ける白人側も漫画みたいなオーバー表現でこれまたイケる。
途中、教育・知識こそが自由を勝ち取るみたいな雰囲気を一瞬匂わせるが、やっぱり目には目を歯には歯をの悪党には銃弾をぶちこむしかないという本道に突き進むのには力強さがある。



「沈黙」の帰り道。
投げ売りワゴンセールにて500円のDVDで発見。
実は前から観たかった本作は国内盤のDVDはない。あやしい韓国盤。
画質は良好、字幕は下手くそだが普通に観賞するぶんには問題なしでした。
ついでにこれまた国内盤の無い「片目のジャック」のBlu-rayも発見。
もちろんクライテリオン版では無い。
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