ロシア史上最も暴君と言われたイヴァン4世の生涯を描いた歴史超大作。
内容は言わずもがな歴史物であり映画としての完成度が非常に高い作品であります。というのも映像が白黒であるのにも関わらず大掛かりなセットや衣装に煌びやかな色が見え、戴冠式という歴史的瞬間を捉えたワンシーンには圧巻。
光と影の演出には芸術的な美しさに加え、力強さも感じます。
皇帝の国民に対する強制的な発言やバケツチャレンジ(金貨版)を受けるような冒頭の戴冠式などによって不満を募らせていた国民たち。
絵画のようなワンシーンや東方への領土拡大のためにガザン・ハン国を攻める時のあり得ないほどの爆発。そして何と言ってもエキストラの数や広大なロケ地には凄いとしか言いようがありません。
そして後半の一部カラーになるシーン。
白黒で2時間半ほど続いた映像にいきなり血のような炎のような赤色が画面いっぱいに映し出されるとなるとそれはもう美しさというより恐怖でしかありません。あのダンスシーンも全てが恐怖。
ふざけた願望を1つ言うと、これこそIMAXで観てみたい。