1870年代のイギリス、ウェールズが舞台。
その他の米映画にも見受けられる、この時代の「やったらやり返せ」「喧嘩をするなら勝て」みたいな文化がとにかく苦手でそういうシーンには正直あまり共感はできなかった。
しかしながら、明日どうなるか分からない貧しさと隣り合わせの状況下で強かに生き抜くために、それらは自然と生まれてきた考え方なのだろうな、と鑑賞中に妙に納得。
そういう見方をしていたせいか、皆が粗野で陰湿である理由になんとなく切なくなってしまい、
「あんたの時代にはああいう連中がいなくなるといいよ」
という、息子にかけた母親の一言が非常に強く印象に残った。
映画自体も非常に美しい作品だが、モーリン・オハラの美しさには特に驚かされる。