インパルス!暴走する脳
何年も前のある夜遅くにDVDでこの映画を見たのだが、その時の不穏な体験は今でも心に残っている。
地震によって、小さな町の丘の上に隠された有毒な神経剤の地下貯蔵庫が破壊され、その微量の物質が町の食料に混入してしまうという、ちょっと初歩的ではない前提があります。
町の住人たちは、私たちの心の中に時々浮かんでくる気まぐれな欲望や、普段は行動してはいけないとわかっていても、それを抑制することができなくなってしまう。
映画のペースはゆっくりだが、それが町の人々の行動がゆっくりと解明されていく中で、不気味な不安感を増幅させるだけだった。
シュールで非常に不穏なシーンがいくつかあり、それは今もずっと記憶に残っている。
町がゆっくりと狂っていくというアイデアは独創的なものではないが、この不穏な小さな映画では巧妙に処理されており、陰惨なホラーではなく、細部のディテールの積み重ねが好ましい。 観る価値は十分にある。
もし僕たちが最も野性的な本能に屈してしまった場合、僕たちに何ができるのか、興味深い疑問を投げかけてくれます。