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ブーリン家の姉妹のMiYAのレビュー・感想・評価

ブーリン家の姉妹(2008年製作の映画)
3.8
「エリザベス」の前日譚ですね。先にこっちを観ていたら「エリザベス」がもっと楽しめたのになぁ。

ヘンリー8世のイギリス国教会設立の話は世界史の教科書に出てくる有名な話ですが、このあたりの歴史ドラマと、アンとメアリーをめぐる愛憎ドラマとのバランスが良くとれている。この重厚なドラマをよく2時間以内でおさめたものです。

ナタリー・ポートマンが実に美しく魅力的。自分の欲望と妹への思いとで引き裂かれて苦悩する姿がよく描けています。才気煥発なアンでも、世の中に出ていくには身分ある者の妻になるしかなかったという現実。男子を生めない王妃は追放、近親相姦は死罪とか、この時代の息苦しさがよくわかります。女にだらしなく情も薄いヘンリー8世、娘を出世の道具としかみていない父親など、へらへらしてるだけで何の役に立たない弟など、ろくでもない男しか出てこないのも辛いところ。
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